伯耆大山個人登行記録
2006年2月24〜26日



東尾根の中ほどから東尾根の上部と東壁を望む


コース:奥大山〜東尾根〜振り子沢〜東尾根〜駒鳥小屋〜奥大山            
 メンバー:原田俊(SL、食料)、林(装備、会計)、城代(CL、記録)              



登行ルート図

2/24(金)
20:00 小月ホンダ出発
21:10 鹿野ICで城代が合流車中にて、登行計画を協議話した。
    当初、川床から入り、三鈷峰の北稜基部でベースを置、
    翌日北稜を登り、剣谷を下山する計画であった。
しかし、日曜日は気温が上昇し雨天の予報のため、
    帰路の剣谷は雪崩の危険性が高いと判断し、ルートを東面に変更することにした。
    1日で鳥越峠を越え東尾根を登り槍尾根を下降することとし、
   テントを鳥越峠からキリン峠側の鞍部に設営する計画とした。
2:00 就寝






環状道路より朝日に輝く大山の主峰を望む


2/25(土)
5:30 起床
  5時に起床の予定だが、携帯のアラームに気付かず、
  30分寝坊となった。

  天気は快晴、風があるため霜は降りていないが、
  結構冷え込んだ。

  各自朝食をとり、パッキングする。
  装備は 9mm×50mザイル1本、スノーバー2本、
  3人用テント他

6:50 出発
  ゲートを通り、まだ除雪されていない環状道路へ、
  雪は圧雪されており、とても歩きやすい。


鞍部への登り

7:20 登山口
    道路が左へ大きくカーブするところから、
   鳥越峠へ向う。

   今朝の冷え込みで、雪が堅く締まっており、
   ワカンは必要ない。

   しばらくすると、上空の風がジェット機の音のように
   ゴーゴーと鳴り出した。

   かなり、風が強いと感じた。天気は下り坂、
   今日一日持ってくれれば良いが。

   鳥越峠の直下には雪崩れた跡が見える。
   峠を右側に見てひとつ上の鞍部を目指し、
   傾斜がきつくなった斜面をジグザグに登る




鞍部の一コマ


8:40 鞍部に到着(鳥越峠の上)
   斜面の上にキリン峠の標識が
   すぐ近くに見 える。

   鞍部からの眺めは最高で、
   東壁から烏ヶ山まではっきりと見えるが、

   東尾根は手前の尾根に遮られ確認は
   できないが、今日の視界なら安心である。
   鞍部にテント等をデポして、パッキングをやり直し
   身軽になる。
9:10 鞍部を出発
   左手に見える本谷側に下る尾根までトラバースし、
   尾根伝いに下る。

   尾根に出ると、東面の視界が開け、
   本谷を挟んで天狗峰の右下に伸びる東尾根が
   はじめて確認できた。



キリン尾根を望む



  本沢へ下る(向かい側が東尾根の取り付き)

本沢を渡り、東尾根に取り付く

  東面の雪面は至る所に、前日の好天でできたと思はれる
  新しいデブリが見える。

  駒鳥小屋へ向う支尾根の分岐地点で、2m程の崩壊した
  段差を左側を巻くように下り、
  東尾根側に真直ぐに伸びる尾根を下る。

  右側のルンゼ状の雪面を下りたいが、至る所に雪崩れた
  跡があり、気持ちが悪いのでしばらく尾根筋を下るが、
  とうとう、ブッシュの急傾斜になり、
  最後は右側の谷をキックステップで本谷まで下降した。

  最初から駒鳥小屋近くまで降りて、
  東尾根に取付いたほうが良いように感じた。



9:40 東尾根に取付く
   左側の雪庇に注意しながら、樹林帯の尾根を登る。
  気温が上がり4℃位になる。

  朝日が当たる部分は、雪が柔らかくなってきた。
  風があるので、あせダラダラにならずに助かる


樹林帯の東尾根を登る


10:20 樹林帯の中の風の弱い平坦な鞍部で一休み、
   まだ、早いとは思うが、上の様子がわからないので、
   アイゼン、ハーネスを装着することにした。

   樹林の尾根をしばらく登ると、ブッシュ交じりの
   痩せ尾根になり、尾根が左に折れ曲がる。


振子沢にいる2人のスキーヤーがわかるかな?


  この辺りから、風当りが強くなる。
  左側の南向きの雪面はほとんど大きな亀裂が入って
  今にも雪崩れそうな様子で不気味であった。

  右下の振子沢を登るスキーの2人パーティーが見えた。
  彼らは、しばらくして、振子沢を滑って降りていった。


東尾根上部より東壁を望む


   縦走路に抜ける最後の痩せ尾根を通過するころには、
   時々対風姿勢を取らなければならないほど、
   南東風が強くなってきた。
   舞い上がってきた氷片が顔に当り痛い、
   雪庇と風に注意しながら慎重に尾根を詰める。

   右側の振り子沢上部では、表層の数センチの
   氷が剥がれ渦を巻いて上昇するのが見える。

   尾根の上部では、振子沢に降りたほうが楽と思うが、
   最後まで忠実に痩せ尾根を詰めた。


縦走路より天狗峰と剣ヶ峰を望む(強風のため?縦走路は無人)


12:05 縦走路に合流
   天狗より下ってきた5人パーティーとすれ違うが、
   強風でよろめきながらタイトコンテで下っていった。

   見ていて非常に危険な感じがしたが、
   最後尾のリーダ(ガイド?)がいつでも止めてやると
   自信満々のようである。

   我々の技術では、コンテではかえって危ないので、
   ザイルは出さず、天狗へ向う。

   さらに風が強くなってきたようで、
   対風姿勢で登らなくてはならず、
   風速は常に20m以上はあるように感じる。

   南よりの雪庇側からの強風のため、
   足元が風下に傾斜し墓場尾根側に
   落とされそうになるので非常にバランスがとりにくい




12:15 このまま、天狗に登り槍尾根を下るのは、
    風がさらに強くなって困難になるかもしれないと
    判断。
    残念だが下降することにした。

12:25  縦走路をユートピア側に少し下り、
    振り子沢上部を東尾根側にトラバース。

    気温が5℃程度と高く、
    日が当たる部分はかなり雪が柔らかくなっており、
    ひざ下くらい潜り少しズルッと滑る感じがして、
    気持ちが悪いので東尾根にできるだけ寄り、
    少しでも締まった部分を下降した。
    
振り子沢の中ほどから下部は、
    振り子山側が今にも雪崩れそうなので、
    東尾根が樹林帯に入る手前で、
    振り子沢から尾根の雪庇が切れた部分で登り返し、
    東尾根を下る。





13:30 東尾根を末端まで下り、
    本谷と振り子沢の出合いに着く。

13:40 駒鳥小屋着
     小屋は雪で埋まって、屋根の一部が見えるのみ、
    利用された様子は無く中には入れない。

14:00 駒鳥小屋を出発、鳥越峠の上の鞍部まで登り返す。
    このころには、足が疲れ果て、さらに雪が柔くなってきたので辛い登りになった。
15:10 デポした鞍部に到着、時間が充分にあるので、下山することにした。
    使うこと無く荷下ろしとなった、テント、食料、ホエブス、寝袋がずしりと肩にくい込む。
    雪はさらに重く柔らかくなり、途中でワカンを着けるが、ワカンが雪に取られ重たい。
16:20 環状道路に出る。
16:50 駐車場に到着
    駐車場にテントを設営する。
    ビールで無事下山の乾杯!
    夕食は、脂の乗った猪肉のすき焼きとうどん、
    ぶち美味しい猪肉を肴に焼酎を飲みながら今日の疲れをいやす。
21:30 就寝

2/26(日)
6:00 起床
   暖かい、昨晩からの雨で、フライの中の靴が濡れてしまった。
   雪山の雨は面白くない、昨日下山して正解であった。
     朝食はポタージュスープとフランスパン、ゆっくりと頂く。
   雨なのに、スキー客が結構来るものだと感心する。
7:50 出発
   時間は充分にあるので、9号線経由で帰関することにした。
8:30 米子駅で土産物を買う。
9:30 松江城の八雲庵で鴨南蛮と割子を美味しく頂く。
11:10 出雲のワイナリーで試飲、運転があるので自分だけ飲めないのが残念。
13:10 三瓶小豆原埋没林公園
   天然記念物の埋没林を見に寄り道、
   1本ン千万位の価値がある3500年以上前の杉の巨木(樹齢600年以上)に触れてみた。
   昔は何処にでもこんな巨木があったのだろうが、今は人の手が入っていない森はほとんど無いので、
   まるでタイムカプセルのようだ。

16:00 日原の道の駅で休憩
17:30 鹿野IC 城代下車
18:40 小月ホンダ帰着

   記録:城代  
   写真:原田、城代