2月月例登山大山

2010年2月21日 伯耆富士大山
日程 平成22年2月19日~21日
目的 雪上訓練
参加者 城代(CL) 植村(食料) 水廣(SL 装備) 京野(記録

2月19日(金)

 19:30小月ホンダに下関山岳会が誇る美女3名が集合。(日本は言論の自由が認められていますので) 小月ICから中国自動車道に

入り、鹿野ICで城代CLと合流し大山に向かう。吉和を過ぎた頃より恐ろしいことにチラホラと雪が降り始めた。その雪を見て私以外の3名

は俄然盛り上がっていた。しかし、私は不安のためにモチベーションが下がってしまい、車中でため息をつきながら首をうなだれるのであった。

そう、去年の夏に山岳会に入った私にとって今回は初めての冬山登山なのである。経験のない私には冬山といえば、「雪、雪崩、遭難、

凍死」といったマイナスイメージしか浮かんでこないのである。今回の山行の参加を決めてから『暖冬で山の雪が全部とけますように」と祈りな

がら毎日天気予報をチェックしていたのだが、地球温暖化が問題になっているにもかかわらず、この一週間は歴とした西高東低の冬型の気

圧配置で雪が降っていたのである。庄原ICで高速道路を降り、一般道を通って槙原Pに向かう。疲れのため眠ってしまい、目が覚めるとす

でに槙原Pであった。そこはなんと一面の銀世界であった。川端康成もトネンルを抜けたら雪国でびっくりしたかもしれないが、目が覚めたら

除雪車が稼動している正真正銘の雪国だった私もあまりの光景に驚愕したのである。都会育ちで、スキーですらしたことのない私は除雪車

を初めて見たのである。雪の降る中テントを張り、「明日はいい山行になりそう」と喜ぶ3人と自分との温度差を感じながら3:00就寝。

   
香取の展望台に到着                           雪されていない林道へ      

2月20日(土)

  6:00起床。快晴、無風。私は雨女なのだが、今回はめずらしく天候に恵まれた。メンバーの中によほど日頃の行いのよい人がいるのだろ

う。感謝。朝食を済ませた後、テントを片付け、7:50槙原Pを出発し香取に向かう。途中雪のため通行止めになっていた。私は密かに「やっ

た!これで夏山登山道になるかもしれない」と心を躍らせたのであるが、こよなく大山を愛している城代隊長はこの辺りの地理に精通してお

り、迂回路を通って難なく香取の展望台に到着してしまった。ここで共同装備を分配し準備をする。実は私、共同装備を持つのも初めてな

のである。私の担当はコッヘル、フライ、スコップ、竹ペグと他の三人と比べたら微々たるものであったが、それをザックに入れると重くて持ち上

がらないのである。今までの山行がいかに優遇され恵まれたものであったかをつくづくと感じるとともに、あまりの重さに気持ちまでがおしつぶさ

れ出発する前に遭難した気分になってしまった。どうにかこうにかザックを背負い、8.30出発。展望台までは除雪されていたが、ここからは除

雪されていない林道を川床登山口まで歩く。雪の上に一歩踏み出したとたん目が点になってしまった。足が脛のあたりまで埋ま

るのだ。雪国体験のない私でも雪がやわらかいものというのは知っていたが、まさか歩くと足が埋まり歩きにくいということには思いが至らなかっ

たのである。5,6歩あるいただけでうんざりしてしまった。登山口まで約1.5kmの距離であるが一時間近くかかってしまった。登山口に着い

たときには疲れ果て、気分はすでに登り終えた感じであった。今から入山するのが信じられなかった。今回の目的地は野田ケ山である。野田

ケ山までは川床の阿弥陀川に掛かる橋を渡り、野田ヶ山から北に伸びる尾根に上がり山頂を目指す予定である。

   
三鈷峰がそそり立つ                林道のラッセル
   

気分を切り替え登山口を9:30出発。川床でワカンを装着。ここからが筆舌に尽くし難い困難の始まりであった。川床からしばらく

勾配が急な坂が続くのである。先頭の二人が難なく登ったので自分もその後に続いたのであるが、雪が崩れて登れないのである。自分で雪

崩を起こし、自分で遭難している間抜けな状態である。先輩に指導を受けながらようやく登り、大休峠への分岐点の標識がある場所に出

る。ここは川床から700mの地点なのだが、ここまで来るのに一時間もかかってしまったのである。なんと時速100mの亀さん並の速度であ

る。大休峠は経由せず尾根に向かって登っていったのだが、歩くのに必死で実はどこを歩いたのかわからないのである。分岐点以降は雪が深

くなり、さらに困難を増した。トップを交代しながら進んだ。今回は初めての雪山だからトップは勘弁してほしいと思ったが、そんなことは許されな

かった。ワカンを着け、膝のあたりまで雪に埋まりながら歩くきつさは経験した人でなければわからないだろう。右手には大山国際スキー場が見

え、楽しそうな音楽が聞こえてくるのである。それを聞くとやる気がでるどころか、雪の中でもがいている自分は何をやっているんだろうと気が滅

入ってしまった。ワカンも今回が当然初めてなのであるが歩きづらいことこの上なく、自分の右足で自分の左足を踏んづけ何度こけたことか。

いくら私が間抜けでもこれまで自分の足を自分踏んでこけたことはない。もういやだと何度も思ったが、そう思ったところで戻るわけにも行かない

ので、先輩のアドバイスを聞いて、できるだけ無駄な力を浪費せずに登ろうと自分に自分で無知を打ったのである。延々とラッセルすること6時

間、15:00野田ヶ山に至るまでの最初のピークと思われる地点についた。そこからは三鈷峰がきれいに見えた。ここにテントを張る。夕食をとり

8:00就寝。

    

2月21日(日)

 4:00起床。最初は野田ヶ山に行くはずだったが、時間の関係もあり14時までに下山する予定で行けるところまで行くということになった。テント

は置いたまま、5:40出発。夜明け前の暗い中、ヘッドランプをつけて歩いた。私にとってはこれもはじめての経験で、小用以外にやっとヘッドラン

を正規の目的で使用したというところである。尾根を歩き始めて約1時間、あたりが明るくなってきた。朝日に照らされ大山の山々が輝いて見

えた。昨日も晴天ですばらしい銀世界が広がっていたのだがそれを楽しむ余裕はなかった。今日は少しラッセルに慣れたのか雪景色を楽しむこ

とができた。尾根を歩くこと3時間半、野田ヶ山を真正面に臨む地点まで来た。残念ながら今回はここで引き返すことになった。右手に三鈷峰

が朝日を浴びて輝いていた。その姿は雄大でまるでマッターホルンのようであった。といってもマッターホルンを見たことがあるわけではないが。しば

らくその姿を鑑賞したのち、来た道を引き返した。


弥山尾根~別山~八合尾根~七合尾根・・・展望うつくしい!
   
帰りは早い!                  川床登山口到着

帰りは速い、速い。たった一時間でテント地まで戻った。テントを片付けた後12:20下山開始。

雪山は登るのは苦しいのだか、下るのはとっても楽しいのである。転んでも痛くないし。下山だけの雪山があるのなら、いつでも行きたいと勝手

なことを思った。登るのに6時間もかかったのに2時間で下山してしまった。14:30に展望台着、荷物を片付け、15:00大山を後にした。かくして

私の初の雪山登山は終わった。いつもなら下山したのちは達成感に満ち溢れ気分が高揚するのだが、なぜか今回は雪に負けたと敗北感のよ

うなものを感じているのである。もっとワカンでの歩行訓練をしなければと思うのであるが、一体どこですればよいのかと悩むのである。未熟な私

を指導してくださった先輩方々に本当に感謝です。